自分の親や配偶者が自己愛性人格障害かもしれないという気づきはとても大事です。
だからといって治して欲しいとおもって、直接言葉で伝えたとしてもほぼムダに終わります。
むしろ逆上させたりして余計なストレスを抱えてしまいます。
自分の親や配偶者が自己愛性人格障害かどうかということを知っておくことで、どういった距離感で付き合えばよいかということをヒントにしていただければと思います。
自己愛性人格障害の生い立ちを振り返る
自己愛性人格障害は生まれ持った障害ではありません。
私の父親(モラハラ毒父)は典型的な自己愛性人格障害ですが、どうして自己愛性人格障害になったのかを探ってみることにしました。
モラハラ毒父の親、つまり私の祖母と祖父にあたる人です。
モラハラ毒父は親に暴力を振るわれて育ち、親に対して恨みを持って絶縁しています。
自己愛性人格障害は、心の底では大きな劣等感、自己嫌悪、恨み、怒りを抱えています。
その傾向が強いあまりモラハラ毒父は「親とは違う」と思い込み、「自分は特別扱いされるはずだ」「特別な特権や才能がある」と信じてやみません。
そこに一筋の疑いもなく結果、機能不全家族のモラハラ王国を築き上げることになりました。
自分が思っている偉大さとそうは思っていない周りとの大きなギャップが葛藤となったときは自己嫌悪となり、荒れ狂う。
そんな歪んだ自己愛を形成してしまうには毒親に育てられていたことに要因します。
だけど、ここでしっかりと覚えておきたいことは、モラハラ毒父に問題を抱える事情があったにせよ、同情する必要はまったくありません。
なぜかというと、それを理由に子どもに対して精神的暴力・虐待を繰り返し子どもに深い傷を負わせてしまっているので、もはや正真正銘の加害者だからです。
だけど、そのような生い立ちがあったということで自己愛性人格障害を客観的に冷静にみれますよね。
自己愛性人格障害本人に追求しても意味はありません。
親にも色々な事情があったのだなと、あくまで、「理解をする」ということに留めておき、毒親の問題を冷静に見ることが目的です。
※自分の親が毒親かもしれないという方は【機能不全家族】自分の親が毒親であるかを見極める毒親診断も参考にして下さい。
自己愛性人格障害は自ら治そうという意思がない
自己愛性人格障害は、自ら進んで精神科や心療内科を訪れることはありません。
「自分がしていることが常に正しい」と思っているからです。
自己愛性人格障害者は「自分がいけなかったんだ」という反省が1ミリもないので「治さないと迷惑がかかる」という思考がありません。
モラハラ毒父は自ら治療に向かうということは今まで一度もありません。
私の機能不全家族ではこのような明らかに問題があるモラハラ毒父でしたが、暴力が外部に知れ渡らないようひた隠していました。
問題を認めず、それが正しいこととして認識するようにコントロールされていました。
このようなことからモラハラ加害者と自己愛性人格障害が密接な関係であることがわかります。
※親と離れたい方は毒親と離れたい!毒親に対する意識改善が大事な理由も参考にしてください。
自己愛性人格障害には事後報告が鉄則
人生においての重要なことは自己愛性人格障害の親に相談する必要はありません。
自己愛性人格障害は「あれはダメだ!」「これはダメだ!」と根拠のないいいがかりをつけて否定的なことばかり言います。
私の弟は、大学を卒業し新卒で入った会社を辞め、職人の道に進みたいとモラハラ毒父に相談すると「せっかく苦労して大学に入れてやったのに」とまだはじめてもいないことを頭っから否定し、親の責任を子どもに押し付けるというモラハラ発言をしていました。
自己愛性人格障害と接触を余儀なくされる方は事後報告というのが有効な対処方法です。
毒親からの被害で、親の顔色を見てしまうことが癖になっています。
自己愛性人格障害(モラハラ毒親)が決断するというモラハラ王国では、モラハラ毒親の言いなりになり、決断権はモラハラにあるので、自分の選択に自信がもてなくなります。
物事を始める前に「○○してもいい?」とついつい親に相談してしまい、結局親の言いなりになってしまうことが多いのです。
自己愛性人格障害は「自分が頼られてる偉大な存在」とおもい、従う子どもに対しては「それでいいんだ」と言わんばかりに満足気です。
そして、親のいうとおりにできない子どもは「自分が悪い」という罪悪感でいっぱいになり後ろめたい気持ちを引きずることになります。
相談相手は自己愛性人格障害の親や配偶者以外を選びましょう。
自己愛性人格障害の親に伝えなければいけないことは事後報告でいいのです。
事後報告によって非難されたり、否定されることもあると思いますが、聞き流すコツを掴んでください。
自己愛性人格障害と言い争ってはいけない
毒親が自己愛性人格障害の場合、あらゆる方法であなたを利用、コントロールしようとしてきます。
暴言を吐いたり、最も嫌がる言い方を巧みに使用してきます。
このような暴言を言われると誰でもカッと怒りを感じます。
カッとなって攻撃したい気持ちを必死で押さえ込んでいる私をみてあざ笑っていました。
そうやって心を切り裂いていくのがモラハラ毒親です。
しかし、熱くなって言い返すのは自己愛性人格障害者の思う壺です。
罵りや、暴言を吐きまくり精神的嫌がらせを受けるモラハラゲームが長引く要因です。
言い争うことで毒親が子どもに理解を示すようなことはありません。
自己愛性人格障害と言い争い、お互いが最終的に納得できるようなことにはならないことが特徴です。
自己愛性人格障害者は、相手を打ち負かすまで手を緩めません。
正論で戦っても議論をすり替えていき、言い争うことは時間とエネルギーの無駄な消費でしかありません。
言い争いになりそうになったら、離れることが1番の有効方法です。
※毒親と離れたい方は毒親と離れたい!毒親に対する意識改善が大事な理由を参考にして下さい。
自己愛性人格障害には最大限に気をつかう
自己愛性人格障害を持つモラハラ毒親は周りは自分を認めてくれない人だらけに囲まれており、自分で自分を愛せていません。
モラハラ毒父の顔色を伺い、最大限に顔色を伺い穏やかに笑顔で接していたときは、モラハラ毒父は穏やかになります。
不機嫌だったり疲れていると、相手は「疲れているのかな?」という健全な発想をせずに「オレにその態度はなんだ!」と自己愛からくる歪んだ思考で攻撃してきます。
モラハラ毒父は自分が自己愛性人格障害で、治療しようという意思が全くないので、長い間私は精神的暴力と虐待に苦しみました。
どうしたら、攻撃にあわずに済むかという術も身につけていました。
だけど、虐待を受けた被害者が、その後笑顔で接するということは毒親育ちならわかるとおもいますが、耐えられない苦痛を伴います。
自己愛性人格障害は、自分を正当化することに必死なのです。
※親に対するモヤモヤは「親がキライ」「親と離れたい」と思う自分に正直な行動をとった方がいい理由も参考にしてください。
「しなきゃいけない」ではなく「諦める」という選択
自己愛性人格障害者との対処法は、とにかく「諦める」これにつきます。
相手は自己中でずる賢く、会話をすればするほど精神的負担になりとても疲れます。
これが、他人ならまだいいですが、親ともなると厄介ですが、できることとできないことをはっきりさせて、無理して何かをしようと思わないでください。
他人だろうと親だろうと、子どもの生活に弊害があるような人間なら、諦めるという方法が一番心が軽くなります。
できるだけ接触機会を減らすことをオススメします。